【レッドウィング解体レポート】9870アイリッシュセッターの内部を公開!

ある日、いつものようにツイッターでタイムラインを追っていると、気になるツイートが。

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9870を解体!!?

革靴好きな方ばかりをフォローしているので、レッドウィング関連のツイートは数多く拝見しますが、解体というセンセーショナルな言葉は初めてだったのでびっくりしてしまいました。

ツイートの主は坂井 駿介さん。
靴のリペアマンを目指して勉強している未来の靴職人さんです。

このレッドウィングの解体も興味本位ではなく勉強の一環ということですね。

私自身、レッドウィングは大好きですが、バラバラに分解したものは見たことがないので、これには興味津々です。
きっと私のブログをご覧の皆さまも興味があると思い、リプライを送ってブログに掲載したい旨をお伝えしたところ、快く許可していただくことができました。

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いよいよ解体

先のツイートから数日後、坂井さんから突然の宣言。

ワクワクしながら待つこと数時間。

ついにその時が訪れました。

おぉ!これはリペアショップのブログなどでもよく見かける光景!

グッドイヤーウェルトなので外周に見えるのがきっとウェルトだと思われます。
インソール下に敷かれたコルクが露出していますが、このコルクが変形することによって足へのフィット感が増すというのがグッドイヤーウェルトの特徴なんですよね。

さらなる分解

さらに分解は進んで行きます。

アッパーからソールがすっかり外れました。
レッドウィングのソールはこんなにたくさんのパーツからできているんですね。

それぞれ名前は聞いたことがありますが、個別で見た見たのは初めてです。
リブテープというのは表から見えないパーツですよね。これは貴重です。

アッパーはまだ原形を保っていますが、見たことのない角度からの内部が新鮮です。

分解は禁断の領域へ?

いよいよアッパーがバラされました。

RedWing 9870

Image from”@SyUnSyUn_SuKe

アッパーはこのようなパーツで構成されているのですね。
分かってはいても少し衝撃的な画像ですね。一抹の背徳感さえ感じてしまいます。

個人的にはパーツの数って意外と少ないんだなと思ってしまいました。
クォーターが一枚革でできているということもあるのでしょうが、足を包み込むように曲面のみでできているブーツがこれだけのパーツで出来上がっているということが不思議です。

つま先側はレザーとキャンバスとプラスチックのコンビネーション

RedWing 9870

Image from”@SyUnSyUn_SuKe

これはつま先側の構成パーツ。
クラシックワークの6インチラウンドトゥなのでライニングはキャンバスが使われています。

同じクラシックワークでも6インチモックトゥはレザーライニングですよね。
でもオックスフォードのモックトゥはキャンバスだし、、、基準が分かりません。

ちなみに私の持っているレッドウィングのライニングは以下の通りです。

Style No. アイテム ラスト ハイト ライニング
9011 ベックマン 8 6インチ レザー
9874 アイリッシュセッター 23 6インチ レザー
875 クラシックワーク 23 6インチ レザー
8111 アイアンレンジ 8 6インチ キャンバス
8133 スーパーソール 23 6インチ キャンバス
2962 ブラックスミス 8 6インチ レザー
213 200シリーズ 23 6インチ キャンバス
8109 ワークオックス 23 オックスフォード キャンバス
8051 ワークオックス 8 オックスフォード キャンバス

形状にもラストにも関係がないようですね。

ちなみにこのキャンバスライニングは甲革に接着されているとのことです。
レザーの裏側の色が濃い部分が接着跡だそうです。

そのライニングと甲革に挟まれているのがこの先芯です。

RedWing 9870

Image from”@SyUnSyUn_SuKe

プラスチックのカップと接着しやすくするための布の二重構造になっているそうです。
この薄い布の部分がある為に甲革に先芯の跡が響かないというメリットもあるのだとか。

完成された物にはそれぞれに理由と存在意義があるのですね。

かかと側は見えないところにワークブーツらしさが

RedWing 9870

Image from”@SyUnSyUn_SuKe

クウォーター、ヒールカウンター、カウンターポケットですね。

私はこの形状のブーツは所有していないのですが、一枚の革を曲げてカウンターを付けるだけであのカタチになっているというのが不思議でたまりません。まさに足を包み込む履き心地なのでしょうね。
大きなパーツになるので均一で大きな素材からじゃないと裁断ができないと聞いたことがあります。

坂井さんは月形芯(ヒールカウンター)が分厚いことに驚かれたそうです。
月形芯なんて職人さんが使う専門用語っぽくてカッコ良いですね。

レッドウィングの月形芯は一般的な紳士靴に使われる物よりかなり厚い物が使われているそうです。
たまに安いコピー品でかかとが型崩れしてしまっているのを見ますが、この辺りがホンモノのワークブーツと見た目だけのワークブーツの違いと言えそうですね。

そしてこの月形芯、なんとレザーでできているそうです。勝手に先芯と一緒でプラスチックでできていると思い込んでいたのでとても意外でした。レザーということは履いているうちにかかとの形状に馴染んでくるということですよね。今後はヒールカウンターのエイジングまで気になってしまいそうです。

貴重な体験を終えて

実際に解体をされた坂井さんは感想をこうツイートしています。

やっぱりレッドウィングは頑丈にできているのですね。ワークブーツとしてのレッドウィングが好きな一ファンとしてはそれだけで嬉しくなります。
本格的に靴の勉強をされている方でも分からないことがたくさんあるとは、靴作りの先人たちの知恵は偉大ですね。

図解や断面図しか見たことのなかったレッドウィングの内部を見られことは私にとってとても貴重な体験になりました。

最後に貴重な画像を提供いただき、ブログ掲載も快く許可をしてくださった坂井さん、本当にありがとうございました。
立派な職人さんになる日を楽しみにしています。