念願叶って手に入れたベックマンオックスフォードが購入から1ヶ月が経ちました。
私の靴日記「今日も晴れて幸せ!」を見返してみると、履いた回数は5回。週一強のローテーションですね。
この1ヶ月での変化や気付いたことなどをまとめておきたいと思います。
履き慣らし不要の即戦力
5回程度の着用なのでエイジングなんて全くしていませんが、シワはバッチリ入りました。
シワの入り方はいつも通り。
屈曲部は右足が幅広の2本シワ。左足が幅の狭い2本シワ。
左足はつま先の方に余裕があったので、さらにクッキリとしたシワが1本入りました。
本当は左右対象にシワが入るのが良いのでしょうが、私はずいぶん前から諦めています。
靴は人が手で作っている以上、左右全く同じなんてことはあり得ませんし、使われるレザーも左右全く一緒なんてものは存在しませんので致し方ありません。
特にレッドウィングは見た目で分かるほど左右差がある場合が多いですね。
仮に左右全く同じものが手に入ったとしても、履く私の足自体が左右同じではないので結果は同じでしょう。左右同じシワにならないのを靴のせいだけにはできません。
まぁ、そんな話はさておき、このベックマンオックスフォードはシワが定着するのが早かったです。
理由はおそらくこのソール。
購入報告の記事でも書きましたが、このソールが実際想像以上に柔らかかったのです。
ミッドソールを挟まない薄いレザーソールに、これまた薄いラバーの半張り。これが最初から難なく歩くことができ、シャンクも入っていないんじゃないかと思うくらい足馴染みが良いのです。
このソールの反りの良さがアッパーのシワの定着を早めたのだと思います。
6インチブーツのベックマン9011の時は硬くて手こずったフェザーストーンが、ソールの反りが良いだけで今回はとても柔らかく感じるから不思議です。
ポストマンとは似て非なる靴
購入前はラストが同じというだけで安易にフィット感も同じだろうと考えていましたが、実際に履いてみるとこれが全くの別物でした。
まず、ポストマンの気に入っているポイントのひとつであるかかとの咥え込みですが、ベックマンオックスフォードにはそこまでのホールド感はありませんでした。
この写真を見ていただくと分かりやすいのですが、まずヒールのカーブが微妙に違います。
ポイントマンの方がカーブがきつく、かかとを包み込むような形状をしています。
加えてシューツリーの隠れ具合を見るとポストマンの方が足入れが深いことが分かります。これはポストマンがオールアラウンドグッドイヤーのため沈み込みが大きいというのも関係しているかもしれません。
更に甲の高さがまるで違います。ポストマンが足首近くまで甲をサポートする作りなのに対し、ベックマンオックスフォードは履き口から甲へなだらかなカーブを描き、足入れが浅く重心も低いのでスマートなドレス感が強調されています。
上から見ると一目瞭然。
履き口の縦の大きさが全然違います。ポストマンの方が履き口が狭くより大きく足を包み込むように作られていて、ベックマンオックスフォードは履き口が大きいことで抜け感があり、それがドレスっぽさにつながっています。
両者を履き比べて、改めてポストマンが歩くことに特化して開発された優れた靴であることを再認識できました。
また、同じラストでもここまで性格の違う靴が作れるのだという靴作りの奥深さを垣間見たような気がします。
フェザーストーンの魅力はこれから
足馴染みがが早かったとは言っても、アッパーの本格的なエイジングはまだまだこれから。
9011のブラックチェリーフェザーストーンの素晴らしいエイジングを経験している身としては、否が応にも期待が高まります。
履き始めは薄くクリームを塗ったのみだったので、このタイミングでしっかりお手入れ。
末長く愛用するためにインソールはデリケートクリームで劣化防止。アッパーにはクリームナチュラーレをしっかりと塗り込みます。
更に念のためソールのレザー部分にはソールモイスチャライザー。
お気に入りすぎて履けない9011とは違い、この9046は仕事でヘビーローテーションして行くつもりです。
エイジングで9011を追い越す日もそう遠くないでしょう。フェザーストーンのエイジングの未知の領域に胸膨らませながら、大切に履いて行こうと思います。
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