私の初めてのパラブーツにして、その後パラブーツに傾倒して行くきっかけとなったシャンボードNuit。
このシャンボードNuitは購入当初から紐を白紐に交換していて、この雰囲気がとても気に入っています。
嬉しいことに、この白紐についての問い合わせを結構いただき、同じものをオーダーして使っている方も何名かいらっしゃいます。
ネイビークリームの弊害
ところが、この白紐に困ったことが起こり始めました。
というのも、経年変化によって暗くなってしまったネイビーを元の色に戻すべく、最近はネイビーのクリームを塗ってみたり、洗ってみたり。
このネイビーのクリームによって白紐が汚れやすくなってしまったのです。
元々ニュートラルのクリームを塗っていた時でさえ、数ヶ月に一度は洗わなくてはいけないくらい汚れの目立つ白紐だったのですが、ネイビーのクリームを塗ってからは月に一度でも気になるくらい汚れてしまうようになりました。
もちろん、汚れることを見越して、紐の触れる部分にはニュートラルを塗っていたのですが、日々のブラッシングでどうしても薄っすらとネイビーが移ってしまうのです。
付属の黒紐に替えれば万事解決なのは分かっているのですが、白紐に慣れてしまったので、黒にするとどうしても違和感があります。
ということで、新しい白紐に交換することにしました。
白紐を新調&お手入れ路線変更
新調するにあたっては、同じ紐という選択肢もなくはなかったのですが、せっかくなのでちょっと違う雰囲気のものにしてみました。
奥に写っているのが今まで使っていた紐。
3年も使っていたので、汚れも蓄積されていますし、所々綻びも見られます。ネイビーのクリーム云々の前に買い換えろという感じですね。
手前が新しい紐なのですが、見ての通り今回は石目柄のオフホワイトでオーダーしました。太さは以前が2.2mmに対して今回はわずかに太い2.5mmです。
初期の青々としていたネイビーにはパキッとしたホワイトが似合ったのですが、最近は少しコントラストが強すぎる気がしていたのでオフホワイトにしてみました。
石目柄の理由は後ほど説明します。
オーダーしたのは今回も靴ひも工房さん。
多種多様な靴紐の中から好きなものを選んで、色、長さ、セルの種類、ミツロウによる蝋引きの有無を選べる靴紐のオーダーメイドショップです。
私が今回オーダーしたのはこちらのオーガニックコットン靴紐(白)の80cmです。
ネイビークリームとの訣別
紐が汚れる最大の原因であるネイビークリーム。これは思い切って止めることにしました。
一番大きな理由は紐に色移りすることですが、どうやっても元のネイビーに戻らないのであれば、素直にそのエイジングを受け入れようと思い始めたのです。
元々ドレスシューズでもありませんし、アウトドア由来のカジュアル靴と考えれば、そのエイジングを楽しむのもありかななんて。
そう考えると、黒くなってしまった残念な気持ちや、元の色に近付けようとして上手くいかない徒労感から解放されるのです。結果、今まで連れ添ったこのシャンボードを、今までよりももっと愛してあげられる気がするのです。
そうと決まれば、早速ステインリムーバーでクリームを落として行きます。
しっかりと塗ったクリームを拭き取ること小一時間。
クロスにほとんど色が付かなくなるまで拭き上げて、ありのままの姿に戻りました。
つま先やヒール内側は茶色っぽく色が落ち、紫外線を垂直に浴びたレースステイとプラグは所々グレーに変色。残りは黒ともネイビーともつかない暗い色に覆われています。
この状態からデリケートクリームをしっかりと塗り込み、アニリンカーフクリームで仕上げます。
もっと色むらがはっきりと出るかと思ったのですが、無色クリームだけでも意外と誤魔化せました。これは嬉しい誤算です。
写真の左足はデリケートクリームだけの状態なのですが、次はこのくらいマットで色むらが分かる感じで履いてみるのも面白いかもしれません。
そんなこんなで両足をアニリンカーフクリームで仕上げたらいよいよ新調した白紐を通してみます。
良いですね。
キレイというだけでも気持ちが良いです。それに、以前の紐より張りがあるので、紐がダラッと垂れ下がらないのが良いです。金属セルにしていると、柔らかい紐だと歩いた時の惰性で紐が暴れて絡まってしまうのですが、これならその心配もなさそうです。
色もうまくマッチしているのではないでしょうか。
そして、なぜ石目柄にしたかというと、補色せず色むらを残した素朴な仕上げのシャンボードにはドレッシーでおとなしい紐よりも、柄があってやや太い存在感のある紐の方が似合うと思ったからです。
結果、個人的には大満足のチョイスでした。
仕上げも紐も一新して新たなステージに入ったシャンボード。また新たな関係がスタートすると思うとなんだかワクワクしてきます。
改めて、今後もよろしくお願いします。
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