靴を買いました。
ご覧の通り、今回はレッドウィングではありません。
この小ぶりなヒール、そして後ろに見えるシックなグレーの箱。
J.M.ウェストンの180シグネチャーローファーです。
これが私にとって初めてのウェストン、初めてのスリッポン、そして初めてのローファーです。
究極のベーシック
去年の夏からローファーが欲しくて色々と物色していたのですが、たどり着いたのはこの究極のベーシックであるJ.M.ウェストンの180でした。
何が究極のベーシックって、まずはこのデザインですよね。
ホントに何の変哲もないローファーです。
そして使われているレザー。
使われているレザーはフランスのデュプイ社のもの。デュプイは世界最高のタンナーのひとつで、特にこのボックスカーフはキメが細かくて、光沢のあるなめらかな表面感が他とは一線を画すクオリティとのこと。確かに美しいです。
さらにウェストンはサイズ展開が並ではありません。
通常5mm刻みのサイズピッチが4mm刻みに設定されていて、ワイズもAからFの6種類も用意されているんです。
私がローファーを買うのにウェストンを選んだのはこれが大きいです。
このように、どこにでもありそうな見た目なのに、どこにも真似できないこだわりと歴史に裏付けられた品質を持つウェストンの180シグネチャーローファー。
さらに少しでも多くの人の足にフィットするように考えられたサイズ展開。
これぞ究極のベーシックと呼ぶにふさわしい製品なのではないでしょうか。
苦難のフィッティング
4mmピッチのサイズに選べる6ワイズ展開。
いつも足幅の問題でサイズ選びが難航する私にとって、これは福音のような響きでした。
ましてや、紐で調節ができず、よりシビアなフィッティングが求められるローファーを買うにあたり、ブランド選定はJ.M.ウェストン以外には考えられなくなりました。
表参道のブティックを最初に訪れたのは去年の夏の終わり。色もサイズも相談しながら決めようとあのガラスドアを押し開けました。
それから何度目かの訪問の4月のある日、私は出していただいた飲み物をいただきながら悩んでいました。
色はネイビーに決まったのですが、サイズが決められない。2つのワイズを行ったり来たり、決めきれずにいました。
実は前回訪問時に、ニーズがあまりないサイズのため国内に在庫しておらず、フランスから取り寄せで2ヶ月。フランスにもなければ一から作るので最大で半年待ちと言われていました。この日は色違いのサイズを用意していただいて、フィッティングの最終確認後にフランス発注する予定だったのですが、目の前に現れたのは購入予定のネイビー。
最悪半年待ちで秋になってしまうのも覚悟だったのですが、なんとその日に持ち帰れることが確定。どうやら奇跡的なタイミングの良さで、他の顧客が履き比べのために取り置いていたのが解放された模様。
こうなるとフィッティングも真剣になります。個体差など関係なく、現物でフィッティングするわけですから。
悩んでいたのは7/C(7.5C)と7/B(7.5B)。
Cはボールジョイント部は心地良い締め付け感のジャストフィット。しかし歩くとかかとがカパカパ。
一方、Bはかかとはジャストフィットですが、ボールジョイント部はキツキツの締め付け感。
Cはかかとだけソックスかパッドで調節すれば即戦力で履けるフィッティング。でも馴染んだ時に緩くなることはないのか。かかとがこれ以上緩むとさすがに歩きづらい。ソールが返るようになれば意外と大丈夫なのか。それともBを買って時間をかけて履き慣らすか。いや、これはなじませられるレベルの締め付けなのか。当たる所はないものも、圧迫がものすごい。。。。
この堂々めぐりで1時間。何度も履き替えさせていただき、履いたまましばらく立たせていただき、それでも答えが出せず。。。次第にBの締め付けで足の感覚がおかしくなり、途中で一度近くの喫茶店で頭と足をクールダウン。そして出した答えが、、、
7/Bです。
図らずもウワサに聞くウェストンフィッティングの万力締めを体験することになってしまいましたが、決め手は最終手段としてストレッチをかければボールジョイント部をCに近い状態にすることができるという言葉でした。
なるべく多くの人の足にフィットするよう設定された4mmピッチ6ワイズのサイズマトリックスも、全ての足にフィットする訳ではないことが分かりました。それはそうですよね。
もちろん今のところストレッチをかけていただくつもりはありません。可能な限り自分の足で馴染ませていこうと思います。
さすがの純正シューツリー
今回、シューツリーはちょっと奮発して純正のものを購入しました。
さすが純正、ぴったり収まります。それもそのはず、土踏まずのところなんてこんなにシェイプされているんです。
持ってみるととても華奢で、同じフランス靴のパラブーツのガッチリとした重厚なシューツリーとは正反対。
入れるとこの佇まい。
ブティックに並んでいるのを見ているからでしょうが、なんだかとてもしっくり来ます。
クリームも純正があったのですが、こちらは手持ちでなんとかなりそうだったのでひとまずパス。補色の必要が出てきたらその時に、色を合わせて作ってあるというクリームを買いましょう。
いよいよ始まり
と言うわけで、夏を目前にしながらいつまでかかるか分からない慣らし期間に入るJ.M.ウェストンの180シグネチャーローファー。
早速、ブティックのスタッフさんも仰るように一日10分程度から始めようと思います。
最初は朝のゴミ捨て、慣れたらコンビニまで。3ヶ月を目安に一日外出できるくらいまでになりたいものです。でもきっと最初は履き替え携行必須ですね。
この先どうなることやら。
またレポートしたいと思います。
コメント
こんばんは!
ウェストンのローファー!!!!!おめでとうございます(*^^*)
ずっと悩んでいるのですが、値段で断念し続けている一足です(>_<)
本当に羨ましいです!
エイジングレポート、楽しみにしております!
トシさん、コメントありがとうございます^ ^
ついに買っちゃいました!念願のウェストン☆
私も値段には躊躇しましたが、今年はどうしてもローファーが欲しくて、買うとしたらサイズの問題でウェストン一択だったので思い切ってみました^ ^
今はまだ怖くて外に出られず、室内で履き慣らし中です^^;
エイジングレポート=苦行の報告は近いうちに「今日も晴れて幸せ!」の方でスタートさせたいと思います!
更にコメント失礼致しますm(_ _)m
前々から感じていたのですが、パラブーツのシャンボードといい、今回のウェストンも…。
もしや参考はリゾルトの林さんですか??
違ってたら本当にすいませんm(_ _)m
少なくとも私は林さんの影響を強く受けてまして、リゾルト710&シャンボードはいずれ必ず実現したい目標だったりします(^_^;)
トシさん、その通りです!リゾルトのジーンズを買ってからレッドウィング以外の靴にも興味が出てしまいました^ ^
お会いしたのは710を買った時の一度きりですが、前の仕事でHDOと少し関わりがあったり、かつての同僚が林さんのブログに度々登場していたり。不思議と全く遠い存在でもないところに勝手に親近感を感じてしまいます^ ^
今は仕事でジーンズを穿けなくなってしまったので、710と合わせる機会は少なくなってしまいましたが、それでもシャンボードもウェストンのローファーも幅広く活躍してもらえそうです!
やはり!!
林さんのブログをよく読んでるんですが、ウェストンのローファーをオーダーされてました(^_^;)彼は本当にオシャレなカッコいい大人の男性だと思ってます(^-^)私も710購入は完全に林さんの影響ですw
私もHoriさんの後を追えるように頑張ります!(主に貯金などww)
林さん、カッコ良いですよね!身につけてるものもそうですが、シンプルで上品でブレない姿勢そのものもまたカッコ良いですよね^ ^
今になって去年のホワイトを買っておけばよかったと後悔中です^^;
J.M.ウエストンいいな〜
また、写真も綺麗ですね。
Horiさんの靴の写真大好きです。
履きこみの経過報告楽しみにしています。
文具事務さん、コメントありがとうございます!
ついに念願の一足を手に入れました^ ^
写真は先日のマイクロ40mmが良い働きをしてくれています。あと、今回は照明下ではなく自然光で撮るようにしたら雰囲気がガラッと変わりました!文具事務さんに褒めていただけるとやる気出ます^ ^
この万力締めがどのように変化して行くのか、また記事にしますのでしばらくお待ちください!
こんばんは。私もリゾルと好きで、シャンボード、ゴルフ所有者です。180ローファー本日買いに行きましたが、7HBは在庫なし。フランス新規作成となりました。ところで、シューツリーってサイズあるのでしょうか。よろしければ、購入したシューツリーのサイズおしえてもらえないでしょうか?よろしくお願いいたします。
180ローダーさん、コメントありがとうございます^ ^
ゴルフお持ちなのですね!羨ましいです>_< 180の色はネイビーですか?やはりBウィズは国内在庫がないのですね。私は本当に運が良かったようです。新規作成ということは4〜5ヶ月待ちでしょうか?待ち遠しいですが、自分のために作ってもらうと考えると少し気分が良いですよね^ ^ ツリーですが、私のは写真にも写っているように「7」だと思われます。思われますというのは靴にセットして受け取ったので、箱などがあるわけではなく、この「7」の文字しか手がかりがないためです。一般的に、ハーフサイズの靴に合わせるツリーはハーフ下を選ぶはずなので、「7」なのだと思います。 ツリーにもワイズのバリエーションがあるのかまでは分かりませんが、受け取りの時にスタッフさんに選んでもらえば間違いないと思います^ ^
こんばんは。
私もウェストンの180のサイズで悩んでおりましてブログ参考にさせて頂いてます。
当方は7Cと7Bで検討しているところで、同じように本店や百貨店で何度もフィッティングさせて頂いております。
結論、今は7Cが一番ベストなサイズとスタッフの方とは落ち着いていますが、どうも踵の抜けが気になり、Bウィズもまだ捨てきれていません。
そこで参考にお伺いしたいのが、Bウィズを履かれていて、インソールに5本指の付け根?はしっかりと付いている状態で履かれていますか?それとも少し中で丸め込まれた?感じで、コルクの沈みとポールジョイント付近の革が馴染むのを待っている感じですか?
当方はBウィズの場合、指は若干丸められて収まり、ポールジョイント(親指と小指付近)の指が革を撫でるとしっかり分かる感じです。
スタッフと懸念していた点は、甲部分と、ポールジョイント付近の革が馴染んでいくうちに指の形で凹凸するんじゃないか、というところです。
しっかりとした革ですので、そこまで顕著に現れるか半ば疑問ですが、同じような履き方をされているのかと思いコメントさせて頂きます。
よろしければ、簡単でも構いませんのでお伺いできれば幸いです。
長文失礼致しました。
postmanさん、コメントありがとうございます^ ^
180のサイズ選びは悩ましいですよね。。。ボールジョイントとかかとの兼ね合い、まさに私の時と同じです。
私の場合、最初から仰るような中で足が丸め込まれているような感覚はなく、5本の付け根がしっかりとインソールを踏んでいる感覚です。(どこかに丸め込まれた状態で履かれている方のブログがあったような。。。)
やはり最初は非常に窮屈で、文字通り万力締めのような苦痛を味わいましたが、幸いなことに点で当たる部分がなく面で圧迫される感覚だったので、馴染んできても外から指の形が分かるということはありません。
あの堅固な革と作りなので、余程のこと(柔軟剤を多用など)をしなければ表面に凹凸が出るようなことはないのではないでしょうか。
焦らず納得行くまで試着をして、最良の選択をされることをお祈りしています。
何かあれば、またいつでもメッセージください^ ^
貴重なコメントありがとうございます。
タイトフィットで履かれている方のブログがあったのですね。探してみます。
フィッティングした限りではそこまで柔らかい革ではなかったので、接しているポールジョイント部分がどんな形になるのか想像出来ませんが、甲はいくらコルクが沈むと言っても、そこまで大きく変わる箇所ではないと話してはいました。
諸先輩方のウエストンの画像を見ても、変形しているようなものは見つけられなかったので、悩ましいところです。
はい。確かボールジョイント部分が親指側と小指側しか接地していないという方のブログを見た記憶があるのですが、、、いくら探しても見つかりませんでした。。。
甲は足を固定するためのサドルがあるので、革の伸びはほとんど期待できませんね。私も一番痛かったのは甲の当たりでした>_< 私の場合、半ば強引なセルフストレッチ+ソールの沈み込み+アッパーが足の形に合わせて変形する(ムダな遊びがなくなる?)の合わせ技で痛みから解放されたのだと思います。全部合わせても足囲で1〜2ミリ程度の変化かも知れませんが、極限状態からの1〜2ミリだったので明確に感じることができました^ ^ 今では一日中履いていても大丈夫にはなりましたが、それでも快適とまではいかない締め付け具合なので、1年以上経った今でも修行中です^^;
Cウィズを選んでいればここまでの苦労はなかったかなとも思いますが、私はかかとが抜ける靴が好きでないので、結果これで良かったと思っています^ ^
履いている間中、いや、履いていないときでもあれこれ悩んでしまう靴なんてこれが初めてで、その分愛着もひとしおです。
購入されたらどちらのサイズにしたか教えてくださいね^ ^