靴を一足買いました。
2017年、初めて購入したのはパラブーツのデッキシューズ《バース》です。
年間で一番寒い時期にデッキシューズを買うというのもおかしな話ですね。
年末年始に休みなく働いた自分にご褒美として靴を買うことにしたのですが、差し当たり必要としている靴もなかったので、今年中に買おうと思っていたこのバースにしたのです。
数年越しの念願でしたが、これでようやく成就しました。
色はアメリカと呼ばれるこげ茶のレザーです。デッキシューズの定番であるネイビー×白ソールも良いのですが、この味わいのあるこげ茶のレザーに惹かれて、買うならアメリカと決めていました。
なんだか最近買う靴が茶色ばかりですね。
ちなみにサイズはシャンボードと同じUK8.5です。
フランス海軍正式採用の正統的デッキシューズ
フランス海軍のオフィシャルデッキシューズというこのバース。
正統的で端正な佇まいは、これぞデッキシューズと言わんばかりです。
後ろ姿もどこか凛とした雰囲気。
写真で見たら左右の高さが微妙に違いますね。レッドウィングで慣れているからなのか全く気になりませんでした。
かかとの突起は、緊急時海に飛び込む際に手を使わずに脱ぐためのものなのだとか。
こういう意味のあるディテールがホンモノらしさを感じさせてくれます。
強靭な〈ヴォイルレザー〉を使用
ホンモノらしさといえば、使われるレザーもホンモノ。
海水に濡れても真水で洗って自然乾燥でOKという海で履かれることを前提としたレザーが使われています。
ワクシーで光沢の強いアメリカカラーのヴォイルレザーは、見た目も雰囲気たっぷりのアンティーク風。
このレザーを手に入れるためにバースを買ったと言っても過言ではないかもしれません。
高性能な自社製〈マリンソール〉
レザーも海用ならソールも海に特化したものが採用されています。
世界で唯一ソールを自社生産するパラブーツがデッキシューズ用に開発したのがこちらのマリンソール。
吸盤のようなパターンで濡れたデッキ上でも滑りづらく、潜水艦のような閉鎖された空間でも足音が響かないのだとか。
試し履きをした限りでは、反りはとても良いですが思っていたほど薄くなく、適度にクッション性もあるように感じました。
実際に外で履いてみたらどうなのでしょうか。
モカシン&マッケイ製法
バースは購入時にこんなタグが紐に取り付けられていました。
製法についての記述なのですが、内側の仏語英語の他に日本語でも表記されているのが嬉しいですね。
このバースをはじめドミンゴ、コローなどスペイン生産されるパラブーツはLes Bateaux[レ・バトゥ](=The Boat[ザ・ボート])と呼ばれるシリーズに分類され、モカシン構造とブレイク製法(=マッケイ製法)が特徴となるようです。
袋状に縫われたモカシン。
底まで一枚の革で繋がっていて、本当に袋状になっています。
そこにマッケイ製法でソールが取り付けられるのですが、内側にはマッケイの特徴であるステッチも見えています。
マッケイは初めて履くので、どんな履き心地なのか楽しみです。
ウンチクは色々ありますが。。。
ひと通り主だった特徴を書き出してみましたが、バースはウンチクの多い靴ですね。
でも、手に取ってみるとそんなウンチクを抜きにしても素晴らしい一足だと気付かされます。
何が素晴らしいって、その美しさ。
レザーの雰囲気、繊細な曲線。
ここまでフォトジェニックな靴はなかなかないかもしれません。
俄然夏が待ち遠しくなりました。
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